化粧品のビタミンC

ビタミンCは、どのように化粧品に取り入れられるようになったのか、その歴史と効果について見てみましょう。

 

<ビタミンC化粧品ブームのきっかけ>

 ビタミンCの持つ抗酸化作用やコラーゲン生産を促す作用が着目され、80年代には日本でも注目が集まるようになりました。
同じ頃、紫外線が与える悪影響がさかんに取り上げられるようになり、大手化粧品会社からは、ビタミンC配合の化粧品が次々と発表されるようになります。

 

 

感覚的にもビタミンCと美肌・美白のイメージが、しっかりと結び付くようになります。
レモン

 

若い女性たちの間でキュウリやレモンのパックもブームになりましたが、これは後に、肌にとっては逆効果だったということがわかっています。

 

こうして美白化粧品が1つのカテゴリーとして確立されていくのですが、残念なことに、この頃のビタミンC配合化粧品は、まだ研究の初期段階。

 

美白効果はほとんど発揮されなかったということが、近年の研究過程でわかってきました。

 

当時最先端の美容化学を持ってしても、攻略できなかったビタミンC化粧品。その問題点は、どこにあったのでしょうか?





<効果は期待薄の“ビタミンC配合”>

 化粧品でビタミンCの美白効果を発揮できなかった大きな理由は、ビタミンCの分子の不安定な性質にあります。

 

たとえばそのまま化粧水に混ぜても、表皮のバリア層をくぐりぬける前にビタミンCとしての効力を失ってしまうのです。

 

ここで皮膚のバリア層と言われるものについて、もう少し詳しく見てみましょう。

表面の「角質層」には、時期がくると剥がれ落ちる皮膚細胞があり、毛穴から分泌される皮脂でできた皮脂膜で覆われています。これが何層にも重なり合っていて、おかげで肌は異物の侵入を防ぐことができるのです。

 

このバリア機能の働きにより、ビタミンCを含めた化粧品の成分のほとんどは、通常は異物として認識され、皮下への侵入を阻まれてしまいます。

 

実はバリア層のさらに奥深くに、コラーゲンやエラスチンといった美しい肌づくりに重要な役割を果たす物質が生まれる「真皮層」があります。
いかなる有効成分もここに届かなければ、十分に力を発揮できないのです。

 

この強力なバリア層をくぐり抜けて浸透していくには、ビタミンCの分子構造はあまりにも安定感がありません。
ちょっとした刺激や環境や他の成分に左右されて、持っている力をたやすく失ってしまうのです。これが、化粧品に配合する成分としての大きな弱点でした。

 

その不安定な分子を安定させるために考えられたのが、「ビタミンC誘導体」です。

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